秘蜜の秘め事
そう言った真は、どこか落ち着かなかった。

わたしが映画に行くことを反対しているのだろうか?

「ところで…」

「うん?」

「友達って、女の子?」

「ううん、男の子」

そう返したわたしに、真はピタリと箸を止めた。

「幼なじみ、って言った方が正しいかな?

小さい頃にアメリカに行ったんだけど、大学で再会して…」

「この前の飲み会も、彼と一緒だったのか?」

話し始めたわたしを真はさえぎった。

「えっ、うん…」

どうしたんだろ、急に。
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