秘蜜の秘め事
出会った当時を振り返った。

わたしは高校生、真は売れっ子の恋愛小説家だった。

恋に落ちて、つきあって…3年の月日はあっという間に流れた。

わたしは大学生、真は3年前と同じ恋愛小説家のままだ。

「真がただのサラリーマンでも、シェフでも、ホストでも、学校の先生でも、犯罪者でも…わたしは真を好きになっていたと思う」

年齢だってそうだ。

「真よりも年上でも、同級生でも、わたしが真を好きになることは変わらなかったと思う」

他人が聞いたら、何頭がおかしいことを言っているんだと言って笑うかも知れない。

そうとは限らないだろと、言う人だっているかも知れない。

でも、はっきりと言えるんだ。

わたしは、どんな形であれど真を好きになれるんだって。
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