秘蜜の秘め事
「メンバー最年少のクミちゃん」

パーマがかかったピンクブラウンのセミロングが印象的な女の子だ。

「この新曲も、彼女がメインなんです」

続けて言ったわたしに、
「へえ」

古沢さんは返事をした。

「古沢さんはどの子が好きですか?」

わたしの質問に、古沢さんは困ったような顔をした。

「えっと…」

困ったように呟いている古沢さんに、わたしはちょっと難しい質問をしてしまったみたいだと思った。

「ごめんなさい、これから少しずつ知ってください」

そう言ったわたしに、
「うん、そうだね」

古沢さんは柔らかく微笑んでくれた。

わたしは話題を変えて、
「後、最近はこの少女マンガが人気あるんです」

紙袋からコミック本を出して、彼に見せた。
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