秘蜜の秘め事
水曜日がくるまでに、いろいろな準備をしなきゃいけない。

真にも母がくることを話さないといけない。

「どうしよう…」

口に出して呟いたら、不安になってきた。

就職活動や卒業論文以前に、やらないといけないことが出てきた。

何よりこれは、わたしたちの将来もかかっている。

「お母さん、反対しないといいな」

わたしは呟いた。

これで不安が消える訳じゃないけど、呟かずにいられなかった。

真に母がくることを話して、母のために準備をしよう。

そう思って決意して夕食の時間を迎えたのだけど、
「真?」

真は、思い悩んでいるようだった。

仕事が忙しいのかな。

そう思うと、真に話すことができなかった。
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