秘蜜の秘め事
梨衣が夕飯の後片づけをしている間、僕はビー子に電話をかけようかと思って携帯電話を手に持った。

…月曜日までに返事を出すって、言ったな。

月曜日になったらビー子はまたここにくる、その時に映画の返事をすればいいか。

そう思った僕は携帯電話をテーブルのうえに置いた。

「真、終わったよ」

キッチンから梨衣が戻ってきた。

「うん、ありがとう」

僕がお礼を言うと、梨衣は照れくさそうに笑った。

僕はソファーのうえに座って、
「おいで」

自分の膝のうえを指差して、梨衣を誘った。

梨衣は一瞬ためらった後、なれたように僕の膝のうえに座った。
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