秘蜜の秘め事
「じゃあ、水曜日の17時に駅前のスタバで待ってるから。

5分でも遅れたら先行くからね?」

ビー子はクスリと微笑んだ後、玄関の方に足を向かわせた。

ガチャッとドアの開く音が聞こえて、バタンとドアが閉まった音が聞こえた。

「…何だったんだ?」

僕は呟いて首を傾げた。

ビー子の様子が、何だか変だ。

そもそもビー子って、あんなヤツだったか?

「双子…って、ことはないよな?」

僕の覚え間違いではなければ、ビー子は1人っ子だった…はずだ。

「水曜日の17時か…」

呟いてカレンダーに視線を向けた。

そこに「17時、駅前」とペンで書いて、丸をした。
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