秘蜜の秘め事
いきなりのことに戸惑っているわたしに、
「少し、お話しない?」

その人が笑いながら言った。

だけど…笑っている口元に対し、目は不自然なくらいに笑っていなかった。

そこから強い威圧感を感じたのは、わたしの気のせいだと信じたい。

「エー男…ああ、古沢くんのことも聞きたいから」

「はあ…」

わたしの口から出てきた言葉を、その人は肯定ととらえたのかも知れない。

「近くにシフォンケーキが美味しいカフェがあるの」

その人はわたしに背中を見せると、歩き出した。

わたしはその人から出す威圧感が怖くて、その人の背中を追いかけたのだった。
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