秘蜜の秘め事
そう言った古澤さんの言葉の意味がわからなかった。

「…はい?」

一体、何が言いたいんだ?

「だって22歳って言ったら、まだまだ人生はこれからよ?

22歳で生涯の男を決めちゃっていいの?」

「…な、何が言いたいんですか?

わたしは真が」

「38歳と22歳なんて、ものすごい年の差じゃない?」

わたしの言葉をさえぎるように、古澤さんが言った。

「もう少し、世間を見ようと思わなかった?」

その言葉に、わたしは口を閉じた。

「早いうちで生涯を決めたら、損をするだけよ?」

この人も、真と同じ38歳のはずだ。
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