秘蜜の秘め事
同い年のはずなのに、どうしてこんなにも違うのだろうか？

真はいつも優しくて穏やかで、めったなことがない限り怒らない人だ。

なのにこの人は、わたし相手に八つ当たりでもしているんじゃないかと思うくらい厳しい。

「まあ、早い話が…」

古澤さんはじっとわたしを見ると、
「あなたにはもっとふさわしい人がいると思うわ」
と、言った。


何も言えない自分が悔しかった。

わたしは真が好きだから、真もわたしが好きだから…って。

あなたの心配は余計なお世話だ、って。

古澤さんと別れて、真のところに帰ったとたん、言い返すことができなかった悔しさが一気にこみあげた。

同じ名前で、同じ音で、同い年で…どうしてこんなにも違うのだろうか？

今さらになってこみあげてきた悔しさに、わたしはどうすることもできなかった。
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