秘蜜の秘め事
「結局何が言いたいのか、自分でもよくわからなくなっちゃったけど…。

まあ、要はエー男は私の仲間だよってこと。

同じ名前の、同じ音の仲間」

「何だよそれ」

訳がわからなくてそう返した僕に、
「これからもいい友達でいてねって言う意味」

ビー子は返した。

「友達…ねぇ」

「恋人は絶対にダメでしょ?

そのポジションには中園さんって言う人がいるんだから」

ビー子が笑いながら言った。

「えっ、ちょっと待て…」

僕は驚いた。

「…どうして、梨衣の名前を?」

恋人がいるとは言ったけど、名前は教えていないはずだ。

ビー子はゆっくりと横を向くと、
「女の勘…みたいな?」
と、言った。

何だそれは…。
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