秘蜜の秘め事
「高校生の頃からつきあってて、もう…今年で6年目になるのかな?

いずれその人と、ずっと一緒にいられたらって思ってる」

「そう」

母は納得したと言うようにうなずいた。

「本当は今日、その人をお母さんに紹介したかったんだけど…」

「用事があったからできなかったって?」

「お母さんが日本にいる間、ちゃんと紹介するよ。

真…その人の名前、古沢真さんって言うの」

「小説家の?」

「うん…えっ?」

わたしは驚いて母を見つめた。

小説、ましてや恋愛小説なんて読む人だったっけ…?
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