秘蜜の秘め事
「――まこ、とォ…ッ…」

梨衣はグスグスと、子供のように泣きながら僕の名前を呼んだ。

「梨衣」

僕は梨衣の頬を伝う涙を指でぬぐいながら、名前を呼んだ。

「大学を卒業したら、僕と一緒に人生を歩んで欲しい。

――僕と、結婚してくれませんか?」

一生に1度の、プロポーズ。

梨衣は泣きながら、
「――はい…」

笑ってうなずいた。

「わたしを…世界で1番大好きな人の、お嫁さんにしてください…」

僕たちはお互いの手を強くつないだ。

これから先を、一緒に生きて行くと誓いあいながら――。


☆★第3部完☆★
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