秘蜜の秘め事
エピローグ
「――よし、終わった」

僕は椅子に座ったまま、うーんと背伸びをした。

あれから、3年の月日が流れた。

「真、終わったの?」

ソファーのうえで本を読んでいた梨衣が声をかけてきた。

早いもので、3年前は22歳の大学生だった梨衣も25歳になった。

「うん、やっとね」

3年前は38歳だった僕も、41歳になった。

「次の新しい話は何?」

そう聞いてきた梨衣に僕は歩み寄って、彼女の隣に腰を下ろした。

梨衣のお腹に目を向ける。

彼女は今、妊娠5ヶ月目を迎えていた。

もうすぐ、新しい家族が増える。
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