秘蜜の秘め事
うわーっ、迫力あるなあ…。

まさに、“鬼気迫る”ってヤツだ。

…んっ?

今、“古沢真”って…?

「――僕、ですけど…?」

手を挙げて、名乗り出た。

この人に何かしたのだろうか?

いや、こんな美人を忘れると言う方が間違っている。

でも…見覚えがない。

誰だっけ、この人…?

「ちょっと、あなた男でしょ!?

私は女の…」

「いえ、本当です」

沈黙。

しばらくして悲鳴が木造アパートを破壊したのは言うまでもない。
< 60 / 440 >

この作品をシェア

pagetop