花言葉
そのあとおじいさんはいろんな話をし始めた。私はなんども話をかわそうとしたが、そのたびに引き止められてしまった。

今思えばおじいさんは寂しかったのかもしれない。


でもおじいさんの話はなんだか楽しかった。
自分が年老いていく気持ちや、昔のこと、政治のことまでもを面白く語ってくれた。
始めは帰りたがっていたわたしも幼い子供のように興味津々で聞いた。

そのわたしの姿を見て、おじいさんは嬉しそうに微笑んだ。


…──気が付けばもう7時近くにまでなっていた。
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