青い猫の花嫁
「修也。爽子、からかうのとかマジでやめろ。あと、そこのちんちくりん、今すぐ爽子から離れろ」
は?
ち、ちんちくりん!!?
どこかで聞いた気が……。
「あ、カナトもこの学校だったんだ」
え、カナト君?
爽子の腕に巻きつかれながら、ギョッとして顔を上げた。
すると、爽子の真後ろにいました。
さっきの総司朗さんよりも恐ろしい顔をした、カナト君が。
「―――で。サワも行くんだね」
「真子ちゃんが行くならあたしも行くよ。文句ある?」
「文句あるのか、修也」
「……別になにも行ってないでしょ」
後ろを歩く3人の会話が、変です。
先を行く郁くんの後を追いながら、ヒヤヒヤしてしまう。
だってなんだかこれじゃあ、爽子とカナトくんで、松田くんがお邪魔みたいな……。
って、そんなハズないか。
うんうんってひとりで納得して、少し歩調を速めた。
皆で一緒に行くなら、心強いし、きっとトワもビックリするよね。
「郁くん?」
「えっ、はい、何ですか?」
郁くんに並ぶと、一瞬驚いたように郁くんの肩が跳ねた。
うーーん……、あたし嫌われてる?