青い猫の花嫁
「トワはいらなくても、あたしは欲しい!」
今が夜中だってことも忘れて、あたしは思わず叫んでいた。
それでもトワの表情は崩れることはなくて、ただ無表情のままの瞳があたしを見下ろしていた。
でも、それが何も考えてない、無機質じゃない事には気付いてる。
トワの瞳は、揺れてる。
「あたしは欲しいの!全部」
「なら奪えば?俺には関係ない。勝手にしなよ」
「……なにそれ……」
他人事みたいに。
なんでそんなに怒ってるの?
もう、わけわかんないっ!
「あっそう!じゃあ勝手にする」
「……、話は終わり?なら部屋に……」
あたしから離れて体を起こしたトワの襟元をギュッと掴んだ。
なんなの、なんなの、なんなのよぉおお!
トワのバカ―――!
力任せに引っ張って、そして……。