青い猫の花嫁
まるで答えを促すように、そう聞きかえしたトワ。
うぅ……なんか変。
トワが、凄く大人びて見える。
最初に出会った時は、少年っぽさがあったというか。あどけなさが残っていたはずなのに。
青白い月光をまとったトワの表情は、見た事もないくらい艶めいていて。
思わず息を呑んだ。
これも、月の魔力のせいかな。
あたしもトワも、魔法にかかっちゃったのかな……。
熱に浮かされて、揺れる蒼穹の瞳が、ジッとあたしを見下ろしている。
ふわりと風が吹いて、肩までのあたしの髪をさらって、頬をかすめた。
それをトワの手が優しくすくい上げ、そっと頬に触れる。
トクントクンって心臓の音が耳元で聞こえて、視界が潤む。
お互いに惹かれ合うように、その距離が近づいて……。
溢れた気持ちを確かめるように、唇が触れ合う、そう思った。