青い猫の花嫁
何度も何度も、トワのキスは角度を変えて深くなる。
あたしのすべてを奪っちゃうみたいな、そんなキスにもう全身フニャフニャになってしまった。
もつれるようにソファに身を沈めて、そっと重なった影。
トワはあたしを囲うように手をついて、片方の手がそっと前髪をすいた。
そのまま頬を撫でられて、そっと額にキスを落とす。
優しいリップ音に、思わず身を震わせた。
頬、耳、首筋と滑るように唇を這わせ、トワは最後に唇にキスを落とす。
「こんな感情は、必要ないって、そう思ってた」
「……うん」
そっと手を合わせ、ゆっくりと絡ませて。
キュッと強く、握りしめた。
暖炉の火に照らされたトワの顔。
目鼻立ちのはっきりした綺麗な顔は、とても艶やかで、見つめられるとそれだけで頬が火照る。
「忘れられても、仕方ないって。だから初めから俺は近づかなければいいって」
「……うん」
握りしめた手の甲に、トワはチュッと口づけをした。