青い猫の花嫁
「不思議だな」
え?
まるで独り言のようにつぶやいたトワ。
キョトンとして振り仰ぐと、すぐに伏し目がちのトワと視線が絡み合った。
「昨日より、もっと真子を好きなってる」
「……」
恥ずかしげもなくそう言って、嬉しそうに笑ったトワ。
その笑顔が、やっぱりカーテンから差し込む朝日よりも眩しくて、いとも簡単にあたしの心をつかむんだ。
その笑顔に見惚れていると、今度はトワの頬がジワリと染まる。
それから、何度か瞬きを繰り返して、フイッと視線を外してしまった。
「トワ?どうしたの?」
「どうしたのって……真子が見つめるら」
「え?」
―――……。
ふたりの間に沈黙が落ちる。
それから、おずおずとトワの腕に顔を埋めた。
あ、はは。なにしてんの、あたし。