青い猫の花嫁
……、総司朗さんからの手紙を、そんなに不審がるなんて……。
ピリッと封筒を開けると、中身を手のひらで受け止めた。
「なぁに?それ……」
「……」
真っ白な封筒から出てきたのは、小さな小さな、蒼い石。
まるで、トワの瞳の色みたいで、とても綺麗だった。
食い入るようにそれを見つめていると
、同じように視線を落としていたトワが、はっきりとした口調で言った。
「これ、総司朗からじゃない」
「え?……んー、でもあたし先生から預かったよ?」
「元々は違う人のだよ」
「……なんでわかるの?」
やけにはっきり言うトワに、オズオズと聞く。
トワはそんなあたしを見下ろしながら、寝癖をつけたまま言った。
「見えたから」
「は?」
見えた?
なにそれ……。
今度はあたしが不審がるばん。
それからトワは、あたしの手をギュッと握りしめた。
「真子、出かけよう」
え?