青い猫の花嫁
あたしにはさっぱりわからなくて、トワの隣に座ったままふたりを交互に眺めた。
「その石は、はじまりの猫が持っていた石です。すべての元凶。猫の願い、そのもの」
「それも見えた」
はじまりの……石……。
この石……一体なに?
「でも、なんでこれを総司朗が持ってたの?」
不服そうに言ったトワ。
石と同じ輝きを持つトワの瞳が、グッと細められた。
「僕がお願いしたんです。真子さんに渡してもらうように」
「でも、これ……この石は、藍原で代々守って来たものだよ?それを、正宗が手にしてた理由がわからない」
「万吉(まんきち)さんから預かってたんだよ。もうずっと前に」
「じいさんから?」