青い猫の花嫁
そこには、マラソンの練習をするクラスメイトの姿があって。
もちろんその中に、トワもいた。
淡い空色の髪はすぐに目がいく。
うんん、きっと彼は、そんな見た目じゃなくても人の興味を引くんだ。
でも、トワはそんなのは関係みたいで。
周りに人が集まっていても、あまり楽しそうではなかった。
本人に聞くと、「え?楽しいよ?」なんてしれっというけど……。
あたし、トワがほんとに心から笑ってるとは思えないんだよね。
でも。
あたしが今悩んでるのは、そーいう事じゃなくて……。
流れる汗を手の甲で拭うトワの姿をぼんやりと眺めていると、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「やっと終わったね。お腹すいたーっ。ね、購買行こう?ほらほら、早くしないと話す時間なくなる~」
「おもしろい話なんかじゃないよぉ」
グイグイと腕を引っ張られ、半ば強引に立たされた。
と、その時だった。
「真子」