青い猫の花嫁
「まったく同じ瞬間に、俺たちも祈りをささげてた」
「え? って事は、あなたも運命の人を願ったって事?」
「……。俺の場合はそんなあやふやな言葉でなく、花嫁を望んだんだけど」
最後の方はうまく聞き取れずに、首を傾げていると、彼は身を乗り出したまま小さくため息を零した。
淡い水色の髪。
朝日を浴びて、キラキラと光ってる。
心底不服そうにして、それから諦めたようにあたしを覗き込んで言った。
ドキン!
「それについては、納得してないんだけど……でも手段は選べないし……。とりあえず一緒に来てくれる?千年の運命が導いた、俺のお嫁さん?」
まるで透明な水みたいな、澄んだ声。
さらにあたしとの距離を詰めながら、伏し目がちな瞳が長い前髪の向こう側で揺れた。
え?