青い猫の花嫁

―――?


「……食べにくいのもそうだけど」


そう言ったトワは、そのつぶらな瞳でジロリとあたしを見上げた。


「こんなの恥ずかしいよ」

「……」


……はっ!

や、やや、ヤバい……。
猫トワに胸キュンしてしまった……。

そんな上目づかいで、いじけながら言われても……。
しかも猫ちゃんで言われても!

そんなのキュンキュンしちゃうに決まってるでしょ?


内心取り乱してる自分に、気付かないふりして。
って、無理なんだけど。

落ち着かせるように、あたしは静かに腰を落とした。


「だよね。ごめん」

「先に食べちゃって。たぶんそろそろ元に戻れるはずだし、俺お風呂入ってくる」

「あ……うん」



そう言うと、トワはストンと椅子から飛び降りてキッチンを出て行った。



「はああ……落ち着けあたし」



気を取り直して、スプーンでドリアをすくった。


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