青い猫の花嫁
「……ト、ワ?」
「真子、すごいドキドキしてる」
「……言わないで」
やばい、泣きそう……もぉ、なにこれ……。
カカカッてどんどん上昇する体温。
きっと長くお風呂に入っていたトワよりも、あたしの方が熱いハズ。
そんなあたしに、トワは嬉しそうに言った。
「ね、俺もしてる?」
「え?」
「ほら、よく聴いて」
……。
雨の音
光る雷
浴槽に落ちる水滴
心臓の音
ドキ…ドキ…
ドキ…ドキ……ドキ
どんどん速くなる。
「……。うん、してる」
静かに言ったあたしの声は、やたら響いて聞こえて、またグンと体温が上がった。