WITH
えー…、まさか二人が付き合っていたなんて考えもしなかった。
「紗和には、一番最初に伝えようって二人で話しててね?
でも、同窓会の時にはそれどころじゃなかったし……」
なっちゃんの言葉に、同窓会の日のことが思い出されてしまう。
私までもが苦笑しながら「ごめんね……?」と謝ってしまった。
「啓祐、なっちゃん、おめでとう!!」
にっこり微笑んで祝いの言葉を伝えると、なっちゃんの満面の笑顔と啓祐の優しい笑顔が返ってきた。
“ありがとう”の言葉と共に……
食事と一緒に、お祝いだからとシャンパンを飲んで、軽くアルコールの入った私達。
幸せそうな二人の姿を眺めて
「幸せそうでいいなぁ……」と不意に口をついて出た言葉に、啓祐が真剣な顔になった。