WITH



「公園はあの頃のままなのに、私達は変わっちゃったね?」



瞳を伏せてそう言った私に、



「そう、だな……」



切なげな廉の声が聞こえた。



「廉……
今から話すこと、最後まで聞いてもらってもいい?」



静かな室内では、私の小さくなってしまう声も響き渡って聞こえる。


目を開けて真っ直ぐに廉を見据え、コクリと頷くのを確認すると、俯いて静かに息を吐き出した。


今から話すことでどうなるかなんてわからないけれど、廉に私の思いのすべてを話さないと私自身が進めないから。


また湧き出した緊張で、上手く息が出来ないし今にも泣き出しそうだけど……


私は口を開き、ポツリポツリと話し始めた。


< 161 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop