WITH
笑いを堪えながらそう答えると、電話の向こうからは
「紗和は、ガキだろー?」けらけら笑い声が漏れ聞こえてきた。
「てか。お前、家いるの?」
「へ……?うん、いるけど。
それがどうかしたの?」
時刻は、もう少しで日が変わろうかという頃。
前の私なら、間違いなく家にはいなかっただろう。
一人首を傾げて廉に問い返すも、けらけら笑うばかりで答えてくれない。
そんな時、インターホンが鳴り響いた。
「ゴメン、ちょっと待って?」
携帯を耳にあてたまま、ドアを開くと
「よっ!!」
そこには、にっと笑う廉と後ろには苦笑している律がいた―――