WITH
「どう……?」
ビクビクと緊張の面持ちで問い掛ける先には、静かな部屋で黙々と箸をすすめる廉と律。
きっちりと食事の準備だけはしていたために、目の前のテーブルにはバランスのとれた夕食が広げられていた。
「「スゲー、旨いっ!!!」」
満面の笑みってコレかもしれない……
そう思えるくらいの笑顔を私に向ける廉と律に、ホッと息を吐いた。
「姉貴って、こう見えて料理上手なんですよねー…。
あとは、嫁に行くだけなのにな?」
“ゴツンッ”と微かな音と共に、律は頭を押さえるけれど
「一言、余計なのっ!!」
そう言いながら、私は律を睨み付けた。
「全っ然、痛くないけど……そんなに怒んなくてもいーじゃんか」
私のゲンコツを受けても、悪戯っ子みたいに笑う律に溜め息を吐いていると、けらけらと笑う廉の声が聞こえてきた。
―――本当……廉の前で、そんなこと言わないでほしい。