WITH



「そうでしたねっ♪
廉ちゃんが紗和さんと会ってると確信を持ったのは、“香り”です。それと、2日前の外泊……」


「香り……?」



にっこりと笑いかける蜜華さんを訝しげに見つめると、



「これ以上は、秘密です♪」



口許に人差し指を立てて答えられ、それ以上はわからない……あやふやなままになってしまった。



「紗和さん?……もう、廉ちゃんと会わないでくれますよね?」



急に微笑を消して、真っ直ぐに見つめてくる彼女の瞳は、微かな不安の色を湛えている。


それでも、簡単に引き下がれないくらいに私も廉を欲しているから……



「それは……「私……っ!!
………………妊娠してるんです」



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