WITH
「にんし、ん……?」
“それは、無理。約束出来ない……”そう口にする前に蜜華さんの言葉に遮られて、私は立ち尽くし言われた言葉を繰り返すことしか出来なかった。
目の前には、自信に溢れる誇らしげな蜜華さんの笑顔。
「わかってくれますよね……?
この子は、廉ちゃんの子供ですから―――」
鈍器で殴られるよりもナイフで胸を刺して抉られるよりも、何十倍も何百倍も心も体も痛くて……今にも悲鳴を上げてしまいそうなほど苦しくて……
私の瞳からは、涙がボロボロとこぼれ落ちていた―――
膝から力が抜けて、冷たいコンクリートに崩れ落ちるように座り込んでしまった私を見下ろす蜜華さんが、現実を見せつけているような気がした。