WITH
激しく求められ力が抜けそうになりながらも、私は廉の腕の辺りをギュッと握り締めていた。
いつもは、こんなことしないのにどうしたの……?
そんな考えが浮かぶけれど、
それでも、廉から求められて嬉しくないはずがない。
エレベーターがチン…と音をたてて到着を報せるとようやく解放されて、私は廉に腕を引かれるまま部屋へと入った。
ベッドの淵に座った廉を見下ろすと、僅かに私を見上げる廉の視線と絡んで、見つめあう状態になる。
静かな部屋の中、私は廉に引き寄せられるように近付いて、廉に腕を引かれるまま、抱き着くようにしてベッドに倒れ込んだ。
柔らかなベッドの上にポスン…と廉の背中が落ちて、その上……廉の胸の上に頬を寄せた。