WITH
確かに……
お父さんなら、怒りかねないかもしれない。
私だって、専門学校卒業するまで門限あったくらいだしね。
妙に納得してしまいながらも溜息を吐いて、苦笑しながら律を見据えて口を開いた。
「しょうがないなぁ……
家に、連絡は入れときなさいよ?」
「サンキュー!
さすが姉貴、話がわかる!!」
ニコニコと荷物を広げて整理をし始めた律を眺めていると、
もう一度鳴ったチャイム。
時計を見ると、6時ちょっと前。
玄関を開けると、やっぱり啓祐だった。
「準備、出来た?」
柔らかく笑んだ啓祐に答えようとした瞬間、
「あれ、……啓祐、さん?」
「あ、律……?」
背後からした律の声と、
その声に反応して首を傾げた啓祐。