WITH
「廉……
今日を最後に……さよならしたいの」
「……は?何言って……」
突拍子もない言葉を告げられて、訳がわからない…といった声音の廉を振り返らせないように、ギュッと抱き締めて廉の背中に顔を埋めた。
「もう、廉には会わないから……連絡もしないで?」
「なん、で……?
なんで突然、別れたいなんて……っ!!」
廉の、掠れた声が震えた背中が……私を少しでも、愛して求めてくれていた証だと信じたい。
私だって、別れたいわけじゃない―――そう告げてしまいたくなるけど……
「蜜華さんのところに、帰ってあげなきゃでしょう?
“新しい命”は、大切に守ってあげなきゃ……」