WITH
「で……、ここに来て何するの?」
晴哉に言われるままに待ち合わせたのは、最近出来たばかりの巨大なショッピングモール。
館内を見渡せる、葺き抜けの天井と一面に白が基調の建物。
「えー…、紗和ちゃんと買物したいなーと思ったんだもん♪ダメ?」
「……別にいいけど、人多すぎ」
見渡す限りに人で溢れ返っているのはしょうがないことなのかもしれないけれど、つい溜め息が漏れてしまう。
肩を落として俯きながら、もう一度大きく息を吐いた瞬間、
「行こー!!」
晴哉に手を引かれ、歩き出していた。