WITH
「コレ、何……?」
頬を冷やされた状態のまま、テーブルの辺りを指差して聞くと、
「あー…、大学の勉強のヤツ」
「……大学?」
頬をポリポリと掻きながら教えてくれた晴哉に、首を傾げて更に尋ねてしまう。
「言ってなかったっけ?
オレ、大学生なんだよ♪」
よくよく考えれば、晴哉のことは名前と連絡先くらいしか知らなかったなー…と思い出したり。
私から聞いたわけではないけれど、その後、晴哉は自分のことをいろいろと話し聞かせてくれた。
大学4年生で、現在21歳。
因みに、名字は“江崎”なんだとか。
教育学部に在籍していて、将来は学校の先生になりたいらしい。
それを聞いた私は、
「信じられないっ!!」と驚いたのだけれど、学生証まで見せてくれて、すべて本当のことだった。