WITH
「やっぱり……、アイツらに会っちゃったのが辛かった?」
「え……?」
悲しそうな顔をした晴哉が無理して笑いながら、予想外の言葉を私に投げ掛けていた。
「廉と……蜜華さん、だっけ?
紗和ちゃんは、まだ……廉が好きなんでしょ?だから、思い出して泣くほど辛いんじゃないの?」
確かにね?
廉のことは、大好きだよ……
7年間も忘れられなくて、不倫までしたのに……結局、一番には愛してもらえなくて、別れて―――
だけど、今、私が泣いてる理由は……晴哉なんだよ?
「……違う」
「は……?」
ポツリと呟くように漏らした声は、晴哉には届かなかったらしく……
なぜか、急激に悲しみが押し寄せてきて……
私はまた、涙を溢れさせて
「だから、違うのっ!!」
嗚咽混じりの声で叫んでいた。