WITH
心配の種とWedding Party


晴哉と一緒にいるようになって、気付いたこと―――


実は真面目に大学生していて、6月から中学校へ教育実習へ行くことが決まったらしく……


5月に入った頃、晴哉の髪の毛は前に話していた通り、金髪から黒髪へと変貌を遂げていた。



「えー…っと、誰?」


「……紗和ちゃん、ソレ苛めてるつもり?」



“見せたいものがあるんだ♪”と連絡が来て、会った矢先に口を突いて出てしまったのが“誰?”。


そう言ってしまうほどに、金髪のイメージしかない晴哉の黒髪は全体的なイメージをも変えてしまっていて、簡単に言うなら“優等生”そのもの……



「ゴメン……苛めたつもりはないんだけど。前と全然違いすぎてて……驚いた」



口許を押さえながら笑い続ける私を横目に、黒くなった髪の毛を一房摘みながら「……似合わない?」と聞いてきた。



< 272 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop