WITH
「ううん。それはそれで、似合ってると思う」
にっこり微笑んで答えた私にようやく笑顔を見せた晴哉は、「ドコ、行きたい?」そう言った。
車の中にいる私達から見える窓の外には、高らかに照る太陽の下、青空と新緑が輝いている。
実のところ、明るい日中のうちに私と晴哉が会えるのは珍しいことで……
休日が土日祝日関係ない仕事の私と、日中はほとんど大学に出ている晴哉。
二人が会える時間といえば必然的に夜ばかりで、今日は付き合い始めて、初めて日中に会えた日だったりする。
だから―――
「晴哉と、行きたい場所があるの―――」