WITH
7年前の真実
披露宴が終わった後、ロビーのソファーに座って携帯を開くと晴哉からの着信が残されていて、私はすぐに掛け直した。
「あ、紗和ちゃん♪」
「晴哉?どうかしたの……?」
「んー…、紗和ちゃんの声が聞きたかっただけ♪結婚式、終わった?」
晴哉の声を聞くだけで心が温かくなるような……廉との会話で、多少イラついていたことも忘れてしまいそうになるくらい、ホッと安心出来る。
「うん、終わったんだけど……
廉が、話したいことあるって言ってたから……話してくるね?」
「―――紗和ちゃん、大丈夫……?」
“大丈夫……”そう言わなきゃ晴哉が心配するってわかってるのに、その言葉を言ってあげることが出来ないくらい、不安に押し潰されそうになってる。
廉の話したいことって、一体何……???