WITH
昔話や近況を話している間も、
なっちゃんの腕の中に納められている私。
昔から同級生っぽくなくて、
妹みたいに私を可愛がっていたなっちゃんは、久々の再会からの嬉しさとお酒の力で、
なぜか私にベッタリとくっついたままだった。
「ていうか……、
紗和、コンパクトに納まりすぎ」
手で口許を隠して笑うのを堪えながら、私達を見て啓祐が言った言葉で、ふと気付いた。
私の身長が155cmで、
確か啓祐が170越えてるし……
なっちゃんも165cmくらい?
「だからぁー、紗和はちっちゃくてカワイイって言ってるのー!!」
なっちゃんが腕を解きながら興奮気味にそう言うと、
啓祐も「確かにカワイイけどね」って微笑んでいた。
“小さくてカワイイ”
……なんて言われても、全然嬉しくないんだけど。
そう言い返せるハズもなく、
私は、耳から耳へと受け流していた。