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大袈裟とも取れるくらいに、大きく肩を落として息を吐き出した律は、暫く黙り込んだ後、静かに口を開いた。
「蜜華には、俺から連絡してみるよ。……それでもいい?」
「……もちろん。迷惑かけて、ごめんね?」
私は苦笑しながら、律に謝ることしか出来ない。
こんな私に、律も廉も晴哉も……誰も怒ることなく、それどころか優しい態度や言葉ばかりをくれる。
たくさんの人を傷付けた私なのに、廉の傍にいることを望んで自分だけが幸せになっていいとは思えないよ―――
「別に、これくらい気にしなくても大丈夫だし。姉貴も、あんまり深く考えすぎんなよ?」
「……うん、ありがとう」
薄く笑んでから寝室へと入り、私は人知れず大きく息を吐き出していた。
蜜華さんに会って、今更、何かが変わるわけじゃないと思う。
だけど、きちんと彼女と話してみたいと、彼女の本音を聞きたいとそう思ったんだ―――