WITH
奇跡的に、3年間ずっと同じクラスだった私と廉。
授業を受ける姿や友達とふざけている姿、いろんな廉を他の人より多く間近で見れた。
私の中学時代には、いつだって廉の姿がすぐそこにあった。
―――それも、今日で終わり。
卒業式を終えて教室で担任を待っている間も、離れた席に座り多くの同級生に囲まれる廉を見つめながら、溜め息を吐くばかり……
そのまま最後のHRさえ終わってしまい、最後だから…と廉をしっかり瞳に焼き付けて、話さないまま教室を後にした。
校舎の外では、別れを惜しんでいるたくさんの生徒がいたけれど、人影も少なくなった校舎の中は、とても静かだった。
もう来ることもないだろうと考えて校舎の中を見て周り、最後に図書室に来た時……いるはずのない姿を見た。