WITH


もう、この場にいたくなかったのが本音だけれど、実際、厳しい父親が設けた門限は6時で、本当に間に合うかどうか危ういところ。



「あ、本当だ……悪い!蜜華、また今度な?」


「うん、バイバイ廉ちゃん!……紗和さんも」



廉が蜜華さんに断りの声をかけると、廉の“ついで”みたいに私の名前も付け足して、手を振る蜜華さん。


そう思いたくないのに……
歪んだ感情が沸き上がってくるのを抑えきれず、ひきつった笑顔で手を振って別れた。



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