カノジョの死因、他殺。




「てゆーか、折角のお休みなのに病院なんか来てていいの?? 彼女さん、おシゴト??」





佐伯さんがチーズケーキを頬張りながら雑誌のページを捲った。






「・・・・・彼女、いませんが??」






絶対名波さんだ。 あのお喋りがッッ!!






「あれ?? 名波さんがこの前言ってたんだけどなー」






ほらね。 やっぱりね。






「いたけど、別れました」






『しかも、昨日です』とは、何となく言えない。






「・・・・・そっかー。 変な事聞いてごめんね」






佐伯さんは、一応申し訳なさそうな顔はしているが、手はしっかり動いていて、フォークで一口大にケーキを切っては口元に運んでいた。






何だかんだケーキに夢中だし。






・・・・・・・・オレの恋愛事情には興味ないんだな。








佐伯さんにとって、オレはきっと男じゃない。


















だったら、気付かせてやろう。








葉山に獲られてたまるか。
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