カノジョの死因、他殺。
カノジョの想うヒト。
佐伯さんはしばらく入院になった。
その間、時間を見つけては佐伯さんのお見舞いに行っていた。
・・・・・・・のが、オレだけじゃなかった事が発覚。
まぁ、やはりと言ったところだが、葉山も頻繁に佐伯さんの様子を見に来ているらしい。
佐伯さんは、病室にいる事が嫌いらしく
晴れている日は屋上か中庭に、雨が降っていれば図書室にいる。
今日は雨が降っていないから、中庭か屋上だろう。
とりあえず中庭に向かうと、先客(葉山)がいた。
葉山を『邪魔だなー』と思いつつも2人に近づく。
「・・・・・・・オレ、刑事辞めようかな」
葉山の言葉に足を止める。
佐伯さんが睨んでいる様な、でも悲しそうな目を葉山に向けた。
「・・・・・・何、急に」
「・・・・・・ちょっとでもみなみに好かれたいなーと思ってさ。 あんな事しておいて、『好かれる』も何もないんだけどさ、みなみ、やっぱ警察嫌いだろ?? オレが刑事じゃなくなったら、もう少しオレに心開いてくれるかなーって」
葉山もまた、オレと同じ様に佐伯さんの事が本気で好きなんだ。
捨て身で佐伯さんにぶつかる葉山。