カノジョの死因、他殺。
「住居不法侵入で逮捕する!!」
一心不乱に男の髪を引きちぎっていた為、暫く警察が来ていた事に気がつかなかった。
男がオレの手から警察に渡る。
『はぁはぁ』乱れる息を整えながら自分の手を見ると、男の髪の毛が夥しい程指に絡み付いていた。
「きったねー」
両手を叩き合わせて男の髪を払っていると
「ぐっじょぶ、菊池くん。 ちゃんと名波さんに報告するからね。 1人でシゴトさせてもらえるように、良く言っとくから」
佐伯さんがウエットティッシュを手渡してくれた。
「・・・・・え??」
「ちゃんと気付いてますがな。 ワタシと組まされるの、めっさ嫌がってたじゃないっスカ」
佐伯さんが少し悲しそうな顔で『フフ』と笑った。
確かに初めは嫌だった。
でも、今は違う。
「・・・・オレ、全然嫌じゃな「佐伯さん」
否定をしようとした時、知らない男が割って入ってきた。