カノジョの死因、他殺。
「菊池くんが写真撮ってくれたから、菊池くんが写真選んで、記事も書いてね。 犯人の詳細は、葉山さんが明日辺りに教えてくれるだろうから」
そう言って佐伯さんがオレの肩を『ポン』と叩いた。
「・・・・オレが全部やってもいいんですか??」
「うん。 ワタシ、菊池くんが書く記事好きだし」
佐伯さんがオレを見上げてニコっと笑った。
----ドキっとした。
ほっぺたに冷えピタ貼り付けてる佐伯さんが、何故か可愛く見えてしまった。
「・・・・・オレの記事、見た事あるんですか??」
「うん。 名波さんに菊池くんが異動してくるって聞いた時、全部読んだ。
この写真と菊池くんが書いた記事、名波さんに見せたら、きっと1人でシゴトさせてもらえる様になるから」
・・・・・・オレは佐伯さんが書いた記事、1つも読んだ事がない。
それなのに、佐伯さんはオレの記事を全部読んでくれたんだ・・・・。
それに
「オレ、佐伯さんと組んでシゴト『おーい、佐伯ー。 電話ー』
「あ、はーい。 今行きまーす!!」
どうして、大事な事を言おうとすると、こうも邪魔が入るのだろう。