カノジョの死因、他殺。
レコーダーを聞き終えて、早速佐伯さんがパソコンを打ち始めた。
やっぱり、どことなく右手の動きはぎこちなくて。
心も身体も傷ついたままの彼女を、どうしてもオレの目は追ってしまう。
「・・・・・菊池くん、ワタシのほっぺが気になるのは分かるけど、フツーそこは気を遣って見ない様にするモンじゃないかな」
そんなオレの視線に気付いて、佐伯さんが困った様に笑った。
・・・・・確かに見すぎだな、オレ。
そりゃ、気持ち悪いわな。
「スイマセン。 さっさと記事書きます」
「うん。 そうして。 ワタシ、書き終わったし」
え?? もう??
「早ッッ!! 見せて下さいよ」
佐伯さんのパソコンを覗こうとすると
「菊池くんが書き終わったらね」
佐伯さんにパソコンを閉じられてしまった。
早く見たいから、集中して書こう。